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山大好き"元"登山用品店スタッフが書く、山ブログ。

鳳凰三山(6月)登山:持ち物・ウェア編

6月前半の平日の南アルプスの鳳凰三山!
前回の記事では、青木鉱泉からのアクセスや駐車場、ルートについてご紹介しましたが、今回は「鳳凰三山を快適に登りきるための持ち物と服装」に焦点を当てて、私の実体験を交えながら解説します。

「6月前半ってどんな装備が必要なの?」 「日帰りだけど、どんな服装がいい?」 「稜線は寒いって聞くけど、どのくらい準備すればいい?」

そんな疑問をお持ちの方のために、私が実際に持っていったもの、そして「これがあってよかった!」と感じたポイントをお伝えします。

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6月前半の鳳凰三山(標高2,800mぐらい)の気候と注意点

鳳凰三山は標高が高く、稜線は遮るものが少ないため、平地とは全く異なる気候です。

特に6月前半は、以下の点に注意が必要です。

  • 残雪の可能性: 年によっては残雪が多く残る可能性もあります。今回(青木鉱泉からドンドコ沢〜中道)は、ほぼ雪がなく、アイゼン無しで問題なく歩けました
  • 気温の低さ: 山麓は暖かくても、標高が上がるにつれて気温はぐっと下がります。特に風が吹くと体感温度はさらに低くなります。鳳凰小屋に到着した時(標高約2400m)は、なんと4℃!と、思ったよりかなり寒かった(汗)
  • 天候の急変: 晴れていても、山の天気は変わりやすいものです。急な雨や霧、雷雨に見舞われる可能性も考慮し、万全の雨具対策が必要です。
  • 日差し: 稜線では遮るものが少ないため、日差しが非常に強いです。日焼け対策も忘れずに。

鳳凰三山登山に必須の持ち物リスト

今回は日帰りで挑戦しましたが、一般的には1泊2日とされているロングコースです。万が一の長時間行動や緊急事態に備え、1泊を想定した装備を意識して持参することも検討を。

【基本装備】

  • 登山靴: 岩場やガレ場、湿った道もあるため、足首を保護し、防水性のあるミドルカット以上の登山靴がおすすめ
  • 登山用ザック(20L〜30L程度): 日帰りでも、行動時間と荷物量を考えて、ザックを選択。
  • レインウェア(上下セパレート): 必須。防風・防寒着としても使えるので、この時期は特に上下しっかりした防水性・透湿性のあるものを準備しましょう。
  • ヘッドライト: 必須。予備電池も忘れずに。日帰りでも、万が一の遅れや悪天候で視界が悪くなった場合に備えて必ず持参。
  • 行動食: おにぎり、パン、チョコレート、ゼリー飲料、ナッツなど、エネルギー補給できるものを多めに。日帰りでも、コースタイムが長いので多めに持っていくと安心。
  • 飲料水: 今回は500ml×2本、アクエリパウチ(300ml)を持参。鳳凰小屋に水場あり。ドンドコ沢ルートには豊富に水あり、自己責任でそのまま飲みましたが、激ウマ!もちろん煮沸や浄水器の使用を推奨です。
  • 地図とコンパス: スマートフォンのGPSアプリは便利ですが、バッテリー切れの可能性もあるため、紙の地図とコンパスも必ず持参。
  • ファーストエイドキット: 絆創膏、消毒液、痛み止め、テーピング、常備薬、虫刺され薬、エマージェンシーシート、モバイルバッテリーなど、万が一の怪我や体調不良に備えて。
  • 防寒着: まだまだ寒いので、ダウンジャケット必須。
  • 防寒具: 薄手のグローブ。休憩多めにする方や寒さが苦手な方は、ニット帽やネックウォーマーあれば、安心かも

【あると便利なもの】

  • トレッキングポール: 登り下りの負担軽減に非常に役立ちます。特に中道の長い下りや、白い砂礫の急登で足への負担を和らげてくれます。今回、膝死んだwww
  • 手ぬぐい: 汗拭き用に手ぬぐい
  • 日焼け止め、帽子、サングラス: 稜線は日差しが非常に強いので、日焼け対策は必須。
  • 虫除けスプレー: 特に樹林帯や水場付近では、虫が多いことがあります。今回は涼しかったこともあり、そんなに気にならなかった。
  • ウェットティッシュ

貴重品

  • スマホ:ヤマレコやヤマップのGPSアプリがあれば安心
  • デジカメ:絶景の連続なので、ぜひ美しい景色を写真に収めてくださいね!
  • 財布:トイレは100円玉必須
  • 保険証
  • ココヘリ
  • 腕時計

6月前半の鳳凰三山登山におすすめの服装

6月前半は、新緑が美しく、高山植物も咲き始める時期ですが、標高が高いので気温は低めです。 特に稜線は風が強く、体感温度が下がります。

【基本は「レイヤリング」が重要!】

天候の変化に対応できるよう、重ね着(レイヤリング)が基本です。

  1. ドライレイヤー(吸湿速乾性): ミレーのドライナミックメッシュ。汗を素早く吸い取り、汗冷えを防ぐことが重要。
  2. ベースレイヤー(吸湿速乾性): 半袖Tシャツ。汗を吸い取り、乾きやすい素材を。夏用のヒンヤリ素材を選びましたが、寒かった(笑)メリノウールのほうが良かったかなと反省。
  3. ミドルレイヤー(防風性): 今回は、日帰りで特に休憩を長くする予定もなかったので、ウインドブレーカーを持参。稜線や休憩中に羽織ることで、急な冷え込みに対応できます。
  4. アウターレイヤー(防水性・防風性): 上下セパレートのレインウェア。雨対策だけでなく、稜線での強風対策や防寒着としても活躍。ウインドブレーカー+レインウェアの組み合わせでも、ある程度の防寒はできます。
  5. 防寒着: ダウンジャケット。鳳凰小屋到着時に4℃だったことを考えると、保温性の高いウェア必須。

【ボトムス】

  • 夏用登山パンツ: ストレッチ性があり、動きやすいものを選びましょう。岩場での足上げや、長時間の歩行を快適にしてくれます。

【その他】

  • 帽子: 日差し対策や防寒に。ツバのあるキャップやハットがおすすめです。
  • 手袋: 稜線では冷えることがあるので、薄手のフリース手袋や、防風・防水性のあるグローブがあると安心です。
  • アームカバー: 日差し対策
  • 登山用ソックス: 高機能で蒸れにくい登山用ソックスを選びましょう。私は長時間の行動でも足の快適性を保ってくれるサーミックやダーンタフを愛用しています。

6月前半の気温の目安(※私の実体験より)

  • 山麓(青木鉱泉周辺): 20℃前後〜
  • 鳳凰小屋(標高約2400m):鳳凰小屋到着時4℃でした。風が吹くと体感温度はさらに低く感じられるので、防寒対策はしっかり行いましょう。
  • 稜線(標高2700m〜2800m): 風が冷たく、かなり寒く感じました。昼前、日当たりがよくて、10℃台。

※登山前には必ず最新の天気予報と気温、残雪情報を確認し、余裕を持った服装と装備を準備しましょう。


最後に

鳳凰三山は、白い砂礫の独特な景観と、素晴らしい眺望が魅力の、登りごたえのある山です。6月前半の登山は、新緑と高山植物が楽しめる一方で、天候の変化や残雪への備えが重要になります。

今回の「持ち物・服装編」が、あなたの鳳凰三山登山の準備に役立てば嬉しいです。しっかりとした装備で臨めば、きっと忘れられない感動的な山行になるはずです。


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