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北岳(6月)テント泊登山:【バス開通前】アクセス、駐車場、持ち物、ウェア編

今回は、日本第二の高峰「北岳(きただけ)」へのバス開通前の山行について、「準備編」をお届けします。

通常の夏山シーズンと異なり、私が訪れたのは6月下旬、バス開通前の静かな時期。今回の旅の最大の目的は、北岳にしか咲かない可憐な高山植物「キタダケソウ」に会いに行くことでした。

バスが開通していないこの時期は、夜叉神峠(やしゃじんとうげ)に車を停め、そこから約15kmにも及ぶ舗装路を歩いて広河原(ひろがわら)の登山口を目指す、一味違ったアプローチとなります。

この記事では、

  • 登山口「夜叉神峠」までのアクセスと駐車場情報、前日の仮眠場所
  • 北岳テント泊に必要な持ち物リスト
  • 6月下旬の北岳に適した服装(ウェア)

万全の準備を整えて、キタダケソウが待つ北岳へ出発しましょう!


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夜叉神峠へのアクセスと駐車場情報

北岳の主要登山口である広河原へは、通常はバスでアクセスしますが、6月下旬のバス開通前は、マイカーで夜叉神峠へ行きます。

マイカーの場合

  • 夜叉神峠駐車場: 鳳凰三山の登山口として、利用されることが多い駐車場です。広めの無料駐車場で、バス開通前のシーズン中はここに車を停めることになります。トイレも完備されているので安心。
  • 登山届: 駐車場のすぐそば、夜叉神ヒュッテ前に登山届ポストがあります
  • 駐車場の混雑状況: 私が6月下旬の平日、天気予報が微妙な日に訪れた為なのか、車は数台のみで、とても空いていました。しかし、天候が良い週末などは混雑する可能性もあるので、早めの到着をおすすめします。

ここから広河原までは、約15kmの長い長い地獄の舗装路歩きとなります。ここが、バス開通前アプローチの最大のポイントであり、体力と時間を要する区間です。

前日の仮眠場所について

バス開通前に早朝から行動する場合、前日に現地近くで仮眠を取る方も多いと思います。

  • 道の駅しらね: 比較的広めの駐車場があり、トイレも利用できます。
  • 芦安駐車場: 広河原へのバスが発着する時期に利用される大規模駐車場です。この時期でも利用は可能で、トイレあり。

私は、翌朝の行動前にコンビニに寄りたかったため、「道の駅しらね」を選んで車中泊しました。どうでもいい話ですが、前日の残業が長引き、十分に寝られないままのスタートに…!十分な睡眠は、安全な山行のために何よりも大切だと改めて感じました。


6月下旬の北岳に適した服装

6月下旬の北岳は、平地では初夏ですが、高山帯はまだ残雪があったり、天候が急変したりと、下界とは違う環境です。特にテント泊や山小屋泊の場合は、気温の変化への対応が重要になります。

行動時の服装(スタート時)

  • 半袖Tシャツ: 舗装路歩きは、蒸し暑く予想以上に汗をかきました。吸湿速乾性の半袖ベースレイヤーが快適です。
  • ウインドブレーカー: 少し肌寒いときに便利。小さいので、ザックの隙間に入ります。レインウェアほど蒸れないので、良き。
  • 夏用長ズボン: 通気性が良く、動きやすい夏用の登山パンツを選びました。
  • 帽子、サングラス: 標高が高いので日差し対策は必須。

寒さ・雨への対応

  • レインウェア(上下): 私の山行中も、途中から雨が降ってきたため、久々にレインウェアを着用しました。防水性・透湿性に優れた上下セパレートのレインウェアは、高山での必須アイテムです。
  • 防寒着: テント場(白根御池小屋)に着くと、行動中の汗冷えで体が冷え切ってしまいました。すぐにフリースとダウンジャケットを重ね着して温めました。休憩中や朝晩の冷え込みに備えて、必ず持参しましょう。

足元

  • 柔らかめのハイキングシューズ: 約15kmの長い舗装路歩きがあるため、一般的な重い登山靴ではなく、柔らかめのハイキングシューズを選びました。これが正解で、足への負担を軽減できました。
  • 登山用ソックス: 厚手の速乾性ソックスで、靴擦れ防止とクッション性を確保。

睡眠時の服装

  • 3シーズン用寝袋: テント泊なので、3シーズン用寝袋を持参しました。白根御池小屋はそこまで標高が高くないため、3シーズン用で十分でした。
  • 半袖(就寝時): 寝袋の保温力にもよりますが、私は半袖のベースレイヤーで快適に眠れました。

テント泊に必須!北岳山行の持ち物リスト

テント泊は、荷物の量も多くなりますが、万全の準備をすれば快適です!

テント泊装備一式

  • テント: テント泊の基本セット。
  • スリーピングマット、寝袋: 今回は、標高の高くない「白根御池小屋」宿泊だったので、私は3シーズン用の寝袋に半袖で寝ました。
  • クッカー、バーナー、ガス缶: 温かい食事や飲み物を作るために必須です。
  • バーナーシート: テント内で調理するときは、使ってます。換気はしっかりとして、火の取扱には要注意。
  • ソーラーランタン: テント内でのランタン。コンパクトでおすすめ。
  • 食料: 行動食の他、朝晩の食事も日数分+αで用意しましょう。
  • ウォーターパック2L: テント場(白根御池小屋)には水場がありますが、広河原までの舗装路では給水ポイントが少ないため、ある程度の水は持参しましょう。
  • サンダル: トイレ行くときや、水汲みのときに、あれば便利。

その他基本的な登山装備

  • 登山地図(紙)&コンパス: 必ず紙の地図も持参をおすすめします。スマホはバッテリー切れもあるので。
  • ヘッドライト: 舗装路でのトンネル内でも利用。テント場での行動や、万が一の暗闇での行動に。予備電池も忘れずに。
  • ファーストエイドキット: 絆創膏、消毒液、常備薬など。
  • スマホ・モバイルバッテリー: 緊急連絡用。
  • 財布: 現金や保険証など忘れずに
  • ゴミ袋: 自分のゴミは必ず持ち帰りましょう。
  • ザックカバー: ザックカバーも必須。
  • 手ぬぐい: 汗を拭いたり、濡れたものを吹いたり。
  • 日焼け止め、虫除け: 標高が高いので、日差しが強い。虫もぼちぼちいました。
  • 行動食: 今回は行動時間が長めなので、少し多めに持っていきました。
  • トレッキングポール: 舗装路歩き、そして急登、下山時の膝への負担軽減に大活躍します。

私が特に「持ってきてよかった!」と思ったもの

  • 靴下含め一式の着替え: 今回は雨予報だったので、行動中濡れても良いように、テント場で着替えるための靴下含め全身の着替えを丸々一式持っていきました。これが大正解で、汗冷えや雨で濡れた体をすぐに乾いた服に着替えられたおかげで、体調を崩すことなく快適に過ごせました。

最後に:事前の情報収集と万全な準備で、北岳へ!

バス開通前の北岳山行は、一般ルートとは異なるアプローチが必要ですが、その分、静かな山歩きと、特別な感動が味わえます。特に目的の「キタダケソウ」は、この時期ならではの貴重な出会いです。

事前の情報収集と、今回ご紹介した服装・持ち物の準備をしっかり行えば、きっと素晴らしい北岳の旅になるはずです。

次回は、いよいよ実際の山行の様子、長い舗装路歩き、白根御池小屋でのテント泊、そして念願のキタダケソウとの出会いについてご紹介しますので、ぜひお楽しみに!

万全の準備で、安全に楽しく、最高の山旅を!


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