まさかの北アルプス2連チャンで撤退中ですw
どうやって撤退の判断をしたのか。天気予報?その場の判断?ソロかグループか。
撤退の判断が正しかったのか?間違っていたのか?そんな疑問がたくさんありませんか?
※あくまでも、いち個人の意見となりますので、参考程度にみてください。
[目次]
撤退の判断要素
撤退の判断要素は、「リスクの大きさ」ではないでしょうか。
- 天気:雨や風、霧、雷など
- 体力 ・体調 :一番体力がない人に合わせます
- スキル:一番スキルがない人に合わせます
- メンタル:怖さや緊張など、意外とメンタルは大事
- 登山道の難易度や状況 などなど…。
これらのことを総合的に判断し、撤退かどうか決めることになると思います。そのほかにも、時間や時期、メンタルも含めて判断します。
ソロかグループか
ソロの場合は、比較的撤退の判断がしやすいと思います。とはいえど、数年前まで、私もなかなか撤退できなかったです。でも、ここ2,3年は自分で判断できるようになってきたと思います。
グループの場合は、少し難しくなってきます。経験値の高い人が決めればいいと思いますが、体力・スキルレベルの低い人に合わせる必要があります。リーダーを決めていればいいですが、同レベルだと難しい…。お互いに意見が言い合えればいいですが…。というか、怖気づくと危ないから撤退と思ってます。
撤退の判断は正しかったのか
撤退したという判断が正しかったどうかというのは、気になる点ですが、それを決めるのは自分自身だと思います。
私は今まで何度か撤退していますが、間違った判断だったと思ったことはありません。逆に、無理に決行して無事帰ってきたけど、撤退したらよかったというのは2度ほどあります。
余談ですが…
自分が撤退したとしても、登頂するグループもいます。撤退後に、天気が回復することもあります。もちろん決行してもよかったなぁと思うこともあります。
そういうときは、無理やりにでも自分の判断は正しかったと言い聞かせますw
「撤退した」という自分の判断を恥じる必要はないと思います。無事に下山できて、また山に行けるから、それでいいと思います。
逆に、決行して後悔したなら、次回からは同じことをしないようにする。それが大事なことではないでしょうか。
では、実際に私が撤退した時のお話を!自分の判断を正当化してるかもw
ケース① 強風大雨で縦走諦め、前常念岳撤退
山行計画
・ソロの日帰り登山
・三股から常念岳・蝶ヶ岳と周回縦走
5:00 三股登山口 - 10:00 常念岳 - 12:40 - 蝶ヶ岳 - 15:30 三股登山口
エスケープルート(山行計画)
・常念岳到着時点での、雨風や湿気の感じで、常念岳ピストンもあり
天気予報
午前【てんくらA】 曇り予報
午後【てんくらB】 雨予報
当日の様子
駐車場に到着時の天気は雨。5時まで30分ほど待機していると、小雨になったので出発しました!
この時点で、三股からの常念岳ピストンにしようかなぁと考え始めてます。
登っている間も、雨が降ったり止んだりで、天気予報が外れているのか、午後の雨が早めに来ているのかなぁと。森林限界を超えても雨が降っていたので、常念岳ピストンに予定を変更しました。
森林限界を超えた時点では、小雨で風も強くありませんでしたので、常念岳まで行くつもりでした。
しかし、途中ですれ違った「お兄さん」にかなり風が強いので、あまり上に行くのはオススメしないと…。
体格の良い「お兄さん」がかなり強風というのだから、そこそこ強いんだろうなぁと思いましたが、現時点ではそんなことなかったので、様子を見ながら、行けるところまで行くことにしました。
前常念岳手前になってくると、風も強くなってきました。ただ、暴風で体が振られるような感じではありません。
とりあえず、前常念岳の避難小屋に入り、今後の行程を冷静に考えることにしました。
今回の私の判断基準
- 常念岳山頂は、高確率で前常念岳より風が強い
- 体格のいい「お兄さん」が強風というので、女性の私だともっと危険だと感じる可能性がある(体重で耐えれる風の強さは変わるらしいです)
- 今回、リスクがありながら、無理やり登る必要があるのか →ない。
- 家から登山口まで30分だから、またすぐ来れる
ということで、撤退を決意しました。
最後の一つの理由がなくても、すぐに撤退できたかと言われると少し自信がないというが本音です。登山口からの距離なんか関係なく、自分の体力や技術を考慮して撤退しなくてはならないと頭ではわかっているのですが、難しいですね。
撤退後の様子
私もすれ違う方には、強風なので気を付けてくださいと一言言いつつ下山しました。ただ、私と同じで、風の強くないところで言われても、実感がないですよね。
下山し始めた時には、少し視界がよくなったように感じ、登ってしまおうかと、少し悩みました。
ただ、午後は雨予報で止む可能性も低く、日帰りなら、またすぐ来れると思い下山しました。
下山し始めて1時間半後ぐらいに、雷がゴロゴロなり始め、後ろの方からバーンッと近くで落ちたような音までしました。私はすでに森の中なので、ラッキーでした。
後日談ではありますが…
私の後から前常念岳へ向かった方は、雷が横を走っていたそうで、伏せて待機をしたという話を聞きました。無事でなによりでしたが、早めの撤退も大事だと実感しました。
今回の判断について
今回に関しては、早めに引き返してラッキーだったとと言えますが、それは後日談があったから、そう思えただけです。
撤退すると、毎回思うことですが、やはり登っている人もいます。そして、安全に降りてきた人もいます。判断が正しい正しくないではなく、強いて言うなら、今回は安全に下山できたら良かったということです。撤退した場合には、自分が正しかったと言い聞かせる。撤退せずに、危険な目に合っても、安全に降りてこれたら、次回からはリスクを減らすように考える。
もしかしたら、そのあと快晴になるかもしれない。とか、常念岳に登る人もいたかもしれない。とかもちろん考えます。
もし快晴になっても、常念岳に登った人がいても、自分の判断は正しかったんだと正当化する言い訳を考え続けます(笑)
ケース② 槍ヶ岳から大キレット・ジャンダルム縦走諦め撤退
山行計画
・2人で2泊3日予定(槍ヶ岳山荘・穂高岳山荘)
・上高地から槍ヶ岳・南岳・北穂高岳・大キレット・奥穂高岳・ジャンダルム・西穂高岳と縦走し、上高地へという「憧れの縦走路」
エスケープルート
今回は、コースの難易度も高く、天気も変わりやすいという9月なので、エスケープルート案はかなり多めに考えていました。
- 雨天中止
- 《2日目雨》槍ヶ岳山荘から上高地へ下山
- 《3日目朝から暴風雨予報》2日目に北穂高岳から涸沢経由で上高地へ下山
- 《3日目朝が小雨、昼から暴風雨予報》2日目は予定通り行き、3日目奥穂高岳からザイテングラードを下り、涸沢経由で上高地へ下山
登山の計画を立てる時点で、雨天撤退、また体力実力の劣る私が無理だと決めれば撤退と、もう一人に念押ししまくりました(笑)
天気予報
1日目【てんくらA】 曇り時々晴れ予報
2日目【てんくらA】 曇り
3日目【てんくらC】 暴風雨
当日の様子
1日目
予報通り曇りでしたが、河童橋からの景色は良好でした。奥穂高岳やジャンダルム、西穂高岳もくっきりです。
槍ヶ岳からのパノラマもそこそこ良し✨
その晩に確認した2日目の天気予報は曇り予報、雨雲レーダーは朝5時~7時まで雨予報…。ただ大キレット手前では止みそうでした。止まなかったときのため、エスケープルート案を増やしまして、雨の場合は南岳手前の分岐から槍沢方面へ下山するということにしました。
ついでに、ルート案を増やした場合や変更した場合は、家族に連絡してます。
2日目
出発予定時刻5時の時点で、槍ヶ岳山荘の周りはガスで覆われ、霧?雨?でレインウェアを着ての出発です。稜線沿いに出ると、風もあり、完全に雨に変わることも。
天気予報は曇りなので、抜ける可能性もあるということで、南岳手前の分岐まで行くことにしました。しかし、稜線沿いの雨風は強く、下から顔を打ち付けてくる感じでした。西から風が吹き上げてくる感じで、稜線の東側にいると無風です。
南岳分岐到着前の風を避けれるところで、いったん今後の行程を相談しようということで、休憩をとりました。
この時点では、状況がまったく変わらず、雨と強風。たまに来る突風で2回ほど軽く体が振られることも…。
今回の私たちの撤退基準
- 今後天気が回復するように見えない
- 雨風がかなり強い
- 自分の実力では、雨の中の大キレットはリスクが大きすぎる
- 生きてりゃ、また来れる
ということで、撤退を決意しました。また来年リベンジしようとなりました。
撤退後の天気
稜線沿いのことはわかりません。ただ、下山中も雨が降っていたので、今回はいい判断はできたと思っています。
昼過ぎからは、稜線沿いの雲が薄くなっていることもあったので、天気が安定していたのかもしれません。
今回の判断について
今回は2人の判断ということで、難しいところもありましたが、もうスタート前から雨なら中止を相方さんには念押ししていました。生きて帰ってくれば、いつでも再チャレンジはできる。来年か再来年かに行けるからと!(笑)
槍沢方面へ下山中にキレットを行くというご夫婦にすれ違いました。そういうのを見ると、少し悔しくなる気持ちもありますが、私たちの実力では厳しかったと思います。お天道様に行くなと言われてるような気もしました←
無事に降りてこれたという点で、いい判断ができたと思っています。
登山の中止ですが、今年も去年もやはり季節の変わり目の9月が多いです。天気予報が本当にあたらないですねぇ。来年も楽しく山に登れますよーに!
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